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1  インフルエンザワクチンの接種回数と2回接種の場合の接種間隔についての考え方を教えてください。また、接種時期はいつがよいでしょうか?

2  今シーズンのインフルエンザワクチンとワクチンの有効性について教えてください。インフルエンザの予防には、ワクチン接種を毎年継続したほうがよいですか?

3  不活化インフルエンザワクチンの接種にあたり、薬剤(免疫抑制剤や抗がん剤、γ-グロブリン製剤、抗微生物薬など)、他のワクチン、麻酔との関係や注意点について教えてください。

4  小児におけるインフルエンザワクチンの用法・用量と有効性・安全性について教えてください。

5  他のワクチンとの接種間隔はどのように考えたらよいでしょうか?また、同時接種について教えてください。

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2019年3月号

百日咳に関する最新情報

国内の百日咳発生動向 ■患者報告数と年齢分布1997~2017年までは、数年ごとに患者数が増減を繰り返していたが(全国3,000箇所の小児科定点報告)、全数届出が始まった2018年は第16週頃より増え始め、11月末までで10,360例が報告された(2018年12月5 日時点)(図1)。患者の年齢中央値は10歳(範囲: 0~98歳)で、5~9歳(38%)が最も多く、次いで10~14歳(25%)が多く、0歳児は約6%であった。年齢別にみると、6~13歳の小中学生世代に患者の集積を認めた(図2)1)。 図1. 診断週別百日咳患者届出数 2018年第1~48週(n=10,360)(感染症発生動向調査:2018年12月5日時点届出数) 文献1)より 図2. 年齢・予防接種歴別百日咳症例届出数*2018年第1~48週(n=9,674)(感染症発生動向調査:2018年12月5日時点届出数) 文献1)より ■予防接種歴患者の予防接種歴をみると、百日せき含有ワクチンの4回接種歴がある者は全体の58%(5,577/9,674例)で、20歳未満では73%(5,435/7,471例)、5~15歳に限定すると80%(4,926/6,135例)を占め、小児患者の多くはワクチン既接種者であった(図2)1)。 ■生後6か月未満症例の疫学生後6か月未満は323例報告され、生後3か月未満が185例(57%)を占めた(2018年第39週時点)。症状・所見は、チアノーゼ99例(31%)、呼吸困難79例(24%)、無呼吸75例(23%)などと重症化傾向がみられ、入院の情報が得られた233例のうち182例(78%)が入院し、少なくとも8例は気管内挿管管理を要した。推定感染源は、同胞が最も多く127例(39%)、次いで父親57例(18%)、母親54例(17%)、祖父母17例(5%)と家族内感染の割合が高かった(重複あり)2)。 東京都の小児専門医療機関1施設からの報告によると、2010年3月~2018年11月の百日咳患者は131例(外来治療:58例[44.3%]、入院: 73例[55.7%])で、そのうち重症例は42例(32.1%)であった。患者の年齢中央値は生後11か月で、重症例の年齢中央値は生後3か月であり、外来治療例(4例)も含めたすべての生後3か月未満の百日咳患者の致命率は8.3%(3/36例)と報告された。海外の既報の致命率(Clark:全乳児で0.68%3)、Winterら: 生後3か月未満で1.3%4))に比べると高値であるが、小児専門三次医療施設であり重症例が集約されたことが要因として考えられている5)。 ■成人症例の疫学20歳以上は1,650例報告された(2018年第39週時点)。年齢別では、40代(499例)、30代(384例)、60代以上(320例)、20代(241例)の順で多く、30~40代にピークを認めた。家族内の推定感染源は、子(266例)、孫(42例)、夫(38例)、妻(19例)で(重複あり)、子どもからが最多であり、年長児や思春期の児からの家族内感染が示唆された2)。 【百日せき含有ワクチンの追加接種の検討】 現在、厚生労働省では、小児への百日せき含有ワクチンの追加接種を検討している6)。また、公益社団法人 日本小児科学会は、百日咳の予防目的で就学前のDPTワクチンの追加接種(任意接種)や、11~13歳未満へDTトキソイド(定期接種)の代わりにDPTワクチン(任意接種)を接種してもよいとして推奨している7)。 国内における百日咳流行株の分子疫学 国内では、主に2種類の流行株(日本固有のMT186株、欧米タイプのMT27株)が存在している。近年の臨床分離株の遺伝子解析結果によると、MT27株が増加して全体の約8割を占め、MT186株は大幅に減少している。MT186株は、国外では稀だが国内では古くから認められる固有の流行株で、一方、MT27株は欧米で一般的に認められ、国内では1999年以後、分離されるようになった。MT27株は他の流行株に比較して百日咳毒素産生量が1.6倍程度高く、欧米ではMT27株の増加原因の一つと考察されている8)。 海外における妊婦への百日せき含有ワクチンの接種 重症化しやすく、予防接種の対象月齢に達していない生後早期の乳児を百日咳から守る対策として、海外では、妊婦への百日せき含有ワクチンの接種を実施する国が増えている。主な国の実施状況を示す(表)。 表. 海外における妊婦への百日せき含有ワクチン接種の実施状況 *ACIP: Advisory Committee on Immunization Practices†Tdapワクチン: 破傷風トキソイド、抗原量を減らしたジフテリアトキソイド、無細胞百日せきを含む成人用3種混合ワクチン。本邦未承認。 文献9)より作表 2011年に妊婦への百日せき含有ワクチンを導入した英国では、妊婦への接種の有効性に関して、英国公衆衛生庁が実施した強化サーベイランスをもとに検討し、2012年と比較して2013年の生後3か月未満児の百日咳確定例は-78%[95%CI: -72~-83]、入院例が-68%[95%CI:-61~-74]であった。死亡例に対する予防効果は95%[95%CI: 79~100]と報告されている9)。 文献 国立感染症研究所 他: IASR. Vol. 40, p1-2: 2019年1月号. 国立感染症研究所 他: IASR. Vol. 40, p4-5: 2019年1月号. Clark TA: J Infect Dis. 209(7): 978-981, 2014. Winter K, et al: J Pediatr. 161(6): 1091-1096, 2012. 国立感染症研究所 他: IASR. Vol. 40, p5-6: 2019年1月号. 厚生労働省: 第9回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会. 資料6. 2018年6月28日. 公益社団法人 日本小児科学会: 日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールの変更点. 2018年8月1日. 国立感染症研究所 他: IASR. Vol. 40, p3-4: 2019年1月号. 国立感染症研究所 他: IASR. Vol. 40, p14-15: 2019年1月号.

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東京オリンピック・パラリンピック開催と感染症対策

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