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1  インフルエンザワクチンの接種回数と2回接種の場合の接種間隔についての考え方を教えてください。また、接種時期はいつがよいでしょうか?

2  今シーズンのインフルエンザワクチンとワクチンの有効性について教えてください。インフルエンザの予防には、ワクチン接種を毎年継続したほうがよいですか?

3  不活化インフルエンザワクチンの接種にあたり、薬剤(免疫抑制剤や抗がん剤、γ-グロブリン製剤、抗微生物薬など)、他のワクチン、麻酔との関係や注意点について教えてください。

4  小児におけるインフルエンザワクチンの用法・用量と有効性・安全性について教えてください。

5  他のワクチンとの接種間隔はどのように考えたらよいでしょうか?また、同時接種について教えてください。

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2019年9月号

インフルエンザの流行解析とインフルエンザワクチン株の選定― 日本、米国

2018/19シーズンのインフルエンザ流行解析―日本 ■流行ピークと推計受診患者数2018/19シーズンの流行開始は、2017/18シーズンと同様に例年より早く、2019年第4週に定点当たり報告数57.09(患者報告数: 283,388例)となり、ピークを迎えた。この定点あたり報告数は、現行の監視体制である感染症法施行後、最高であった(図1)。累計推計受診患者数注1は、約1,200.5万人(2018年第36週~2019年第17週まで)であった。 注1: 2018/19シーズンから推計受診患者数の推計方法が変更された。従来は医療機関数により割り戻した計算が行われていたが、インフルエンザ定点医療機関は他の医療機関と比較し、患者数の多い医療機関が指定されている場合が多いことから、推計値が大きくなる傾向があった。そのため、定点医療機関の1か月当たりの外来患者延べ数をもとに割り戻す計算方法に変更され、これによって2018/19シーズンからの推計値は、従来の約0.66倍になると考えられている。 図1. 過去3シーズンの定点受診者数の比較(2016/17~2018/19シーズン) 文献1)より ■型・亜型別のウイルス検出割合2018/19シーズン前半は、A/H1pdm09亜型を中心に、後半はA/H3亜型が大きく増加し、B型は少ないものの、シーズン終盤にビクトリア系統を中心に検出された。シーズン全体に占める割合は、A/H3亜型: 56%、A/H1pdm09亜型: 38%、B型: 6%であった(図2)。 図2. インフルエンザウイルス分離・検出報告数の割合(2018/19シーズン、n=7,778) (2019年7月1日現在報告数)           文献1)より改変 ■入院報告数とインフルエンザ脳症報告数2018年第36週から2019年第17週までの累積入院患者報告数は、前年同週と同程度で2万人を超えた。年齢群別では、小児(0~14歳)と60歳以上が多く、特に70歳以上の報告数が多かった。入院時の医療対応(ICU入室、人工呼吸器使用、頭部CT、脳波、頭部MRI)を要した患者数や、各医療対応の実施割合は、前シーズンとほぼ同程度であったが、2019年第4週のピーク時に集中し、短い期間に多くの入院患者があったことから、医療施設における負荷は例年より高かった可能性があると考えられる。 インフルエンザ脳症の報告数は、2019年第17週までに233例と過去3シーズン中もっとも多かった。そのうち、10歳未満は154例(当該シーズンの69%)で過去3シーズン中もっとも多く、一方、60歳以上は19例(同9%)で過去3シーズン中もっとも少なかった1)。 2019/20シーズンインフルエンザワクチン製造株の選定理由― 日本 国内のインフルエンザワクチン製造株は、表に示す4株で2)、2018/19シーズンと比較すると、A型の2株が変更され、B型の2株は同じである。 表. 国内の2019年度インフルエンザHAワクチン製造株 主な選定理由は、次の通りである。最近のA(H1N1)pdm09流行株は、昨シーズンのWHO推奨ワクチン株(ミシガン/45/2015類似株)から抗原変異をしており、WHOは今シーズンにブリスベン/02/2018類似株を推奨した。ブリスベン株は、生産性評価も良好であり選定された。 A(H3N2)の流行株は、欧米でクレード3C.3a注2に属するものが急増している。これに対するヒトの免疫は低く、WHOは今シーズンにクレード3C.3aに属するカンザス類似株を推奨した。国内では3C.3aに属するウイルスは検出されていないものの流行の可能性があり、同ウイルスに対するヒトの免疫は低いと考えられること、また、生産性評価は良好であるため、カンザス株が選定された。 B型(山形系統)の流行株は、抗原性にほとんど変化がなく、解析したすべてがワクチン類似株であった。製造実績もあり、昨シーズンと同じプーケット株が選定された。 B型(ビクトリア系統)の流行株は、昨シーズンの国内株(メリーランド株)の抗血清と反応性がよく、製造実績もあることから同じ株が選定された3)。 注2: 赤血球凝集素(HA)遺伝子の進化系統樹上では、世界的には流行株は大きくグループ3C.2aおよび3C.3aに分類される。昨シーズンの国内ワクチン株「A/シンガポール/INFIMH-16-0019/2016(H3N2)」は3C.2aに属する。 2018/19シーズンの流行解析と2019/20シーズンワクチン製造株― 米国 ■流行解析と患者報告数2018/19シーズンの米国では、A型の流行が2波みられたことが特徴的であった。2018年10月から2019年2月中旬まではA(H1N1)pdm09が優勢で、2019年2月から5月には A(H3N2)が急増した。型・亜型別のウイルス検出割合は、A型: 95.0%、B型: 5.0%で、A型のなかでは、A(H1N1)pdm09: 56.6%、A(H3N2): 43.6%、B型のなかでは、B/山形系統: 36.7%、B/ビクトリア系統: 63.3%であった。 インフルエンザ様疾患の外来受診者数は21週連続で国のベースラインレベル(2.2%)以上となり、流行は長期化して10年間で最長となった。入院率は、2017/18シーズンと比較すると、成人では低く、小児では同程度であった。 ■2019/20シーズンワクチン製造株米国では、4株とも今シーズンのWHO推奨株を採用しており、昨シーズンに比べて、A型の2株が変更された。変更理由として、最近のA(H1N1)pdm09流行株に遺伝的変化がみられること、A(H3N2)は、昨年のワクチン株と抗原性が異なるクレード3C.3aに属するウイルスの割合が増加していることが挙げられた。日本と異なるのは、B型(ビクトリア系統)にB/コロラド/06/2017を選定している点である4)。 文献 国立感染症研究所ほか: 今冬のインフルエンザについて(2018/19シーズン).2019年7月19日. 厚生労働省通知: 健発0418第3号. 2019年4月18日. 第3回厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 研究開発及び生産・流通部会 季節性インフルエンザワクチンの製造株について検討する小委員会. 資料2. 2019年4月18日. CDC: MMWR. 68(24): 544-551, 2019.

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