ワクチンに関する
よくある質問

現場で役立つワクチンに関するQ&A

 インフルエンザ

 日本脳炎

 B型肝炎

 A型肝炎

 4種混合

トップ インフルエンザワクチン

1  インフルエンザワクチンの接種回数と2回接種の場合の接種間隔についての考え方を教えてください。また、接種時期はいつがよいでしょうか?

2  今シーズンのインフルエンザワクチンとワクチンの有効性について教えてください。インフルエンザの予防には、ワクチン接種を毎年継続したほうがよいですか?

3  不活化インフルエンザワクチンの接種にあたり、薬剤(免疫抑制剤や抗がん剤、γ-グロブリン製剤、抗微生物薬など)、他のワクチン、麻酔との関係や注意点について教えてください。

4  小児におけるインフルエンザワクチンの用法・用量と有効性・安全性について教えてください。

5  他のワクチンとの接種間隔はどのように考えたらよいでしょうか?また、同時接種について教えてください。

他にもまだまだ
お役立ち情報公開中!

[ 一覧を見る ]

             

月刊ワクチン情報

国内外の最新情報をわかりやすくお届け

2020年2月号

水痘の発生動向と水痘ワクチン、帯状疱疹ワクチンの使用状況―日本、英国

定期接種化後、5歳未満の水痘患者数は大幅に減少―日本 わが国では、水痘ワクチンは2014年10月に定期接種化された。接種対象者は、生後12~36か月に至るまでの児で、2回の接種を行う。 ■水痘小児科定点報告 国立感染症研究所の感染症発生動向によると、日本小児科学会の水痘ワクチン接種推奨発表以前(2000-2011年)の小児科定点あたり年間報告数は、平均81.4人/年(範囲: 67.1–92.4)でほぼ横ばいであったが、定期接種化直後の2015年から大きく減少し、2018年は17.9人/年であった(2000-2011年平均比減少率: -78%)。特に、0歳、1~4歳の報告数の減少が大きく、それぞれ90%、91%減少した(同比)。5~9歳も報告数は減少しているものの全体に占める割合は相対的に大きくなり、2017年以降、半数以上を占めている(2019年第1週~第37週: 55%)(図)。 図. 水痘小児科定点報告 報告数の推移(1999年第14週~2019年第37週) 文献1)より一部改変 ■水痘入院例全数報告 一方、水痘の入院例は、2014年第38週~2019年第37週までに計1,909人報告され、近年、増加傾向にある(2014/15: 362人、2015/16: 316人、2016/17: 319人、2017/18: 419人、2018/19: 493人)。 性別では、女性が40%(767人)を占め、年齢中央値は31歳(四分位範囲: 14-51歳)であった。年齢分布も経年的に変化しており、5歳未満の割合は減少(2014/15: 23%、2018/ 19: 10%)する一方で、20~59歳の割合は2018/19時点では71.8%となった。 水痘ワクチンの接種歴は、成人例では、なし(27%)、および不明(67%)が大多数を占めた。小児は、1~4歳が1回: 27%、2回: 7%、あり(回数不明): 0.6%、なし: 54%、不明: 11%で、5~9歳は同順に30%、12%、0.6%、41%、16%であった。 合併症は469人(25%)報告され、死亡例は7人であった。推定感染源の病型は、入院例1,909人のなかで記載のあった522人(27%)のうち、水痘は61%、帯状疱疹は37%であった。 定期接種化後、5歳未満の水痘報告数が速やかに減少し、1~4歳に加えて、定期接種の対象年齢ではない0歳でも減少がみられ、間接効果が示唆されている。一方で、水痘ワクチンの接種歴があっても罹患する「breakthrough varicella」症例が、主に1回接種者で存在した。2回接種による確実な予防が望まれる。水痘患者、入院例の中心年齢は年長児や成人へシフトしており、成人は重症化リスクが高い。 水痘入院例では、帯状疱疹患者も推定感染源となっていた。水痘患者が減少する一方で帯状疱疹患者の増加が示唆されており、今後さらに、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV*2)感染症の伝播において重要となり得ることが推察された。個人予防だけでなく集団予防の観点からも、帯状疱疹予防のためのワクチンの広い活用や疾患啓発の重要性が示唆された1)。 水痘ワクチンのユニバーサルワクチネーションの再評価―英国欧米における水痘制御の戦略は、国によりさまざまである。水痘ワクチンをユニバーサルワクチネーション(以下、ユニバーサル)の方式で2回接種する国には、フィンランド・ドイツ・ギリシャ・イタリアなどがあり、米国やカナダも長年同様である。オーストラリアは1回接種である。 そのなかで、英国は、水痘ワクチンをセレクティブワクチネーション*3の方式で実施している。理由として、一つに、小児への水痘ワクチン接種は、水痘患者の発生を著しく減少させる一方で、VZVに自然感染する機会が減少するため、成人の帯状疱疹発症予防のための追加免疫効果を減弱させること。また、小児の水痘罹患は通常、軽症で個人限定的であり、予防接種プログラムから得られる利益は帯状疱疹の増加リスクを上回らないことなどが挙げられている。 しかし、他国の予防接種プログラムの状況などを鑑みて、英国で水痘ワクチンのユニバーサル導入が再考され始めた。Bernalらは、水痘合併症の疾病負荷が、ユニバーサルの費用対効果の主要なパラメータになるとして、2004-2017年の英国の2次医療における水痘入院患者の状況を分析した。その結果、水痘による入院例数は増加しており(2004/05: 約4,000例/年→2016/17: 約5,600例/年)、水痘入院例のうち水痘合併症が占める割合も増加しており(2004/05: 34%→2016/17: 42%)、重症化傾向がみられた。水痘合併症患者の入院期間は長く、費用も高くなることから、その健康・経済負荷は実質的であることが示された。水痘合併症患者の84%が1歳以上で、94%が免疫正常者であることから、ワクチンで予防可能と考えられる。英国では、帯状疱疹ワクチンプログラムが確立されていることから、水痘ワクチンのユニバーサル導入でも高年層を帯状疱疹から守ることは可能と考えられる。Bernalらは、重症の水痘合併症の疾病負荷は大きく、本研究は、水痘ワクチンのユニバーサル導入の強力なエビデンスになると述べている2)。 *1 ユニバーサルワクチネーション: すべての出生児などを対象に行う予防接種。 *2 VZV: varicella-zoster virus *3 セレクティブワクチネーション: ハイリスク者など特定の集団を対象に行う予防接種。 参考文献  国立感染症研究所: 水痘ワクチン定期接種化後の水痘発生動向の変化~感染症発生動向調査より・2019年第37週時点〜. 2019年10月1日現在.  Bernal JL, et al.: Euro Surveill. 24(42): 1900233, 2019.

バックナンバー

2020年1月号     

世界の定期予防接種率―2018年

2019年12月号     

A型肝炎の流行と疫学的特徴―日本、米国

2019年11月号     

ポリオ根絶に向けたポリオウイルスのバイオリスク管理

2019年10月号     

日本脳炎ワクチンに関する勧告―米国CDC・予防接種諮問委員会

2019年9月号     

インフルエンザの流行解析とインフルエンザワクチン株の選定― 日本、米国

[ 一覧を見る ]

Hot Topics

ワクチン - 予防接種関連情報

2020年2月12日

インフルエンザの流行続く A(H1)pdm09が優勢

2020年1月22日

弱毒株1型ポリオウイルスに対する抗体価の上昇が認められた小児例の報告

前のトピックス

2019年12月25日     

国内の輸入感染症例の動向

2019年12月11日     

野生株3型ポリオウイルスの根絶宣言

2019年11月27日     

百日咳患者報告の疫学と百日咳対策(続報)-2019年第1週~第26週-

2019年11月13日     

ブタだけではない?! 日本脳炎に感染する動物

[ 一覧を見る ]