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1  インフルエンザワクチンの接種回数と2回接種の場合の接種間隔についての考え方を教えてください。また、接種時期はいつがよいでしょうか?

2  今シーズンのインフルエンザワクチンとワクチンの有効性について教えてください。インフルエンザの予防には、ワクチン接種を毎年継続したほうがよいですか?

3  不活化インフルエンザワクチンの接種にあたり、薬剤(免疫抑制剤や抗がん剤、γ-グロブリン製剤、抗微生物薬など)、他のワクチン、麻酔との関係や注意点について教えてください。

4  小児におけるインフルエンザワクチンの用法・用量と有効性・安全性について教えてください。

5  他のワクチンとの接種間隔はどのように考えたらよいでしょうか?また、同時接種について教えてください。

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2019年6月号

予防接種への躊躇(vaccine hesitancy)―海外の事例と対応

米国におけるvaccine hesitantな人々にVPDの発生 【ケース1】6歳児がワクチン未接種で重症破傷風を発症、家族はなお接種を拒否 2017年にオレゴン州で、予防接種歴のない6歳の男児が、戸外で遊んでいるときに額に裂傷を負い、6日後に歯ぎしり、上肢筋の不随意けいれん、頚部・背部のそり返り(後弓反張)、全身性のけいれんを呈した。呼吸困難を発症し、ようやく両親は救急医療サービスに連絡し、児は空輸にて小児メディカルセンターへ直送され、破傷風と診断された。その後、約8週間の入院治療(うちICU入室は47日間)と17日間のリハビリを経て、正常に回復したが、その間、気管内挿管と人工呼吸器治療を要し、高血圧、頻脈、高熱、筋けいれんに対しても様々な治療が施され、治療費は811,929ドルに上った。医師らが、今後の破傷風リスクや破傷風トキソイドの有用性を説明したにも関わらず、家族は、DPTワクチンの2回目接種を含むすべての推奨ワクチンの接種を拒否した1)。 【ケース2】麻しんアウトブレイクの患者が、保護者の意志により小児期にワクチン未接種 2018年にカリフォルニア州で、ワクチン未接種の小児や成人の間で麻しんのアウトブレイクが発生した。初発患者Aは15歳男児で、麻しん流行中の英国から帰国後に発症した。Aから、ボーイスカウトイベントでB(16歳:ワクチン未接種)に、学校でC(15歳:ワクチン未接種)に、個別指導センターでF(7歳:ワクチン未接種)へと2次感染が起こり、次いでG(4歳:ワクチン未接種)、D(21歳:MMRワクチン2回接種)、E(33歳:ワクチン未接種)へ3次感染が起こった(図)。 図. ワクチン未接種者間で発生した麻しん伝播の疫学的リンク―米国・カリフォルニア州、2018年3月*,† 文献2)より一部改変 このアウトブレイクにおける6名のワクチン未接種患者は、すべてその保護者が子供に小児期の予防接種を受けさせることを選択していなかった。患者Aの両親は、Aの兄弟で臓器移植を受け免疫不全である児には、海外渡航時に麻しん予防目的で免疫グロブリンを投与させていたが、Aには予防接種を受けさせていなかった。また、兄弟である患者FとGは、医師から予防接種の免除を受けていた。カリフォルニア州では、2016年から保護者個人の信条を理由とした就学前児の予防接種の免除が法律で廃止になった。しかし、一部では、被接種者本人が接種不適当者でないにもかかわらず、家族の病歴などを理由に免除を認める医師がいる2)。 ウェブによる情報拡散が及ぼすvaccine hesitancyへの影響と対応 ウェブの普及は、予防接種の意思決定に関する情報の評価に、多大な影響を与えるようになっている。Meyerらは、ウェブ上でインフルエンザワクチンに関するやりとりが、どのような態度や信念で行われているか、カナダ放送協会の国営ニュースウェブサイトに掲載の関連ニュースに対するユーザーのコメント(スレッド)を解析して検討した。その結果、ユーザーのコメントの大部分は記事内容には関係なく、オンラインのディベートで積極的に交わされた予防接種に関する幅広い考えのなかで、賛成あるいは反対という両極端の強固な立場にだけ二極化する傾向がみられた。やりとりでは、ユーザーが使用した大げさな表現や策略が、極論を増長・強化させていた。また、同様の考えをもつ人々のフォーラムでは、知識を増やすというより、これまでの信念を強化する追加情報の収集が行われている。Meyerらは、インフルエンザワクチン拒否に関連する態度や信念を強化するような社会的な動きを知るために、オンラインプラットフォームを観察する必要があると述べている3)。 米国でも、保護者がソーシャルメディアからワクチン情報を収集して、子供の健康に関する考えを固める傾向が増加しており、結果として、不正確な情報が実際に効力をもっている。オンラインで誤ったワクチン情報が拡散する危機に対して、米国小児科学会は対応に乗り出した。大手IT企業(Google, Facebook, Pinterest)に対して、この問題に連携して対処することを緊急要請し、企業側はプラットフォームの脆弱性を改善するとともに、同学会では、認証された情報源から信頼できるワクチン情報が保護者に提供されることが確実になるようさらに改善することを急務としている。「小児科医は日々、子供の健康について保護者と話し合っており、アドバイスに賛同しない保護者に対しても敬意を払う。予防接種を躊躇する保護者に対しても対話を続けていくこと、それが子供に予防接種を受けさせる意思決定に近づける最善の方法であり、同じことがソーシャルメディアにおいても当てはまる」と述べている4)。 文献 CDC: MMWR. 68(9): 231-232, 2019. CDC: MMWR. 68(8): 201-202, 2019. Meyer SB, et al.: Vaccine. 37(13): 1769-1774, 2019. American Academy of Pediatrics: AAP News. 3 April, 2019.

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